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4-1 ケージレスト (急性期)

ケージレスト(Cage Rest)とは、「ケージ内での(絶対)安静」を意味します。

椎間板ヘルニア発症後1週間の急性期は、炎症により患部が腫れ、その圧迫により痛みが強い状態にあるので、消炎剤(ステロイド等)の服用と同時に、背骨脊髄)に負担がかからないように、トイレと食事以外は極力歩かせてはいけません。

最も背骨に負担をかけない姿勢は、背中をやや丸めて横向きに寝せることです。 背中を丸めることで、椎骨間の間隔が広がり脊髄への圧迫が緩和されます。 特に、炎症の激しい発症後1週間は、絶対安静させて、炎症が患部周辺へ広がらないようにすることが重要で、いかに絶対安静させることができるかが快方に向かうのか、悪化に向かうのかの分岐点となります。

Mダックスなどがかかりやすい急性に発症進行するハンセン1型ヘルニアの場合、グレード1・2だったものが、数日の内にグレード4・5に急変する場合があります。

軽度のヘルニアだと、数日で痛みが取れる場合があり、そうすると犬が元気を取り戻して、ケージ内で動き回ることになりますが、その場合でも、発症後1週間はなるべく動かないように工夫してください。

ふかふかの敷布団に寝せると、体が沈み込み過ぎるので良くありません。 かと言って、硬すぎても、体重をもろに受けてしまうので、これも良くありません。 硬めの毛布を4枚重ねた程度の、寝返りがしやすい硬さのものが敷布団として適しているでしょう。 低反発マット(ウレタンフォーム)は、通気性が非常に悪いため、蒸れやすく、ダニやカビの温床となるので、使わない方が賢明です。

絶対安静させる方法

犬は、前足の肉球をしっかり地面に着けて踏ん張ることで、立ち上がることが出来ますが、両手首をテープで軽く縛るだけで、重心移動ができなくなるため、立ち上がることなく絶対安静させることができます。

テーピングの方法は、肉球を合掌させた状態で、両前足の手首を2cm幅のビニールテープかガムテープで外れない程度に軽く縛ります。 荷造り紐やロープ類は手首に食い込んだり外れやすいので適しません。

椎間板ヘルニアに限らず、脊髄障害(背骨の神経の病気)が発症したら、発症直後数時間は、極力背骨を動かさないようにすることが重要なので、この方法が最も簡単に絶対安静させる方法だと思いますが、反面寝返りができない欠点があります。

寝返りを打たせるのは、同じ体勢でずっと寝ていると、同じ部位が圧迫されてうっ血するためです。 45~60分おきに、両手で犬の四肢の足首をつかんでごろっと寝返りを打たせましょう。

4-1 サークルレスト (安定期)

サークルレスト(Circle Rest)とは、本来「サークル内で安静にすること」を意味しますが、ケージレストにより、炎症が引き、痛みも取れ、動ける状態になった段階での運動制限を指します。

痛みが取れ元気を取り戻すと、犬は走り回ろうとします。 しかし、神経を圧迫していた椎間板物質自体がなくなったわけではないので、走り回ることは寛解した椎間板ヘルニアを悪化させてしまうことになります。

走り回ったり、飛び跳ねたり出来ないように、障害物を一切取り除き、運動できるスペースを1~2畳程度に制限します。

最も症状の軽いグレード1の場合は、発症2週間後から開始しても良いでしょうが、それ以上のグレードの場合は、最低3~4週間はケージレストさせてからの方が良いでしょう。

サークルレストさせる期間は、1~2ヶ月くらいが良いでしょう。 その後、サークルレスト期間中に歩様に異常がなければ、運動療法(散歩)に切り替えます。