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6-6 炎症とは

炎症とは、生体が何らかの有害な刺激(細菌の侵入・ケガ・放射線など)を受けた時に、生体が起こす一連の免疫(防御)反応のことを言います。

動物の身体は、損傷を受けると、炎症という生体防御反応が生じることで、損傷した箇所を自ら修復(自己治癒・自然治癒)しようとします。

炎症が発生すると、患部とその周辺は、赤みを帯び(発赤)、熱を持ち(熱感)、腫れ上がり(腫脹)、痛み(疼痛)を生じます。 これらの症候(症状)を「炎症の4徴候」と言います。

これらの症候の原因は、血管の拡張、血流の増大、血管透過性の亢進などの「血管反応」によるものです。

また、炎症によって腫脹や疼痛が起こると、正常な動きなどができなくなってしまうことがあります(機能障害)。 これを加えて、「炎症の5徴候」と言います。

炎症が、非常に激しい場合(病的炎症)やあまりにも長期的に持続する場合(慢性炎症)は、炎症を人為的に抑える必要があります。

6-6 急性炎症のメカニズム

組織が損傷を受けると、ただちに急性炎症反応として、免疫システムの中心的役割を果たす白血球を呼び集めるために、様々な神経伝達物質(化学伝達物質)を放出します。 これらの神経伝達物質が損傷組織に作用すると、以下のような血管反応が起こり、様々な症状となって現れます。

組織損傷は、毛細血管および血管(動脈・静脈)の破損と出血を伴うため、一過性(数秒~数分)の血管収縮が起こり、突発的な血管の破壊を阻止します。

次に、白血球とその働きを助ける血漿タンパク質を迅速かつ大量に呼び集めるために、血管が拡張し、血流が増大します。 損傷組織に温かい血液がたくさん集まると、患部が赤くなり(発赤:赤血球が原因)、熱を帯びます(熱感)。 そして、血液中の血小板が凝血し、破損した血管の穴をふさぎ、止血に努めます。

次に、血流が増大すると、血圧が高くなり、分子の小さい血液の液体成分(血漿)が血管外へしみ出てきます(滲出・濾出)。

更に、神経伝達物質の刺激により、血管壁の小穴が拡張し、より分子の大きいマクロファージを主体とする免疫細胞が含まれる白血球が血管外へ通過しやすくなります(血管透過性の亢進)。 血管の外にしみでた大量の白血球は、損傷組織の防御修復するために凝集するため、患部が腫れ上がります(腫脹)。

白血球は、破損組織内に侵入してきた細菌や異物などを食作用によって白血球内に取り込み、消化分解して死滅させます。 と同時に、発痛物質(化学伝達物質)を放出し、患部周辺の神経を刺激するため、痛み(疼痛)を感じます。

炎症を抑える最大の目的

炎症による痛みは、身体の異常を脳に知らせるアラームの役目を果たします。 痛みを感じれば、身体を動かさず安静を保ち、その結果、全身の血行が抑制され、患部のみの免疫活動に専念することができます。 痛みは、発痛物質だけでなく、患部組織の腫脹により、周辺神経が圧迫されることでも生じます。

椎間板物質の脱出が激しいほど、ひいては脊髄およびその周辺組織の破損が激しいほど、炎症も激しくなり、炎症の徴候である腫脹(腫れ)や疼痛(痛み)が強く現れます。

これらの急性炎症の弊害的徴候(腫れや痛み)を抑えるには、アイシングや抗炎症剤(ステロイドなど)、更にはじっと安静にすることで、血行を抑える必要があるわけです。 そして、痛みが消えた、すなわち急性炎症が終焉した時(発症後1週間程度)に、温浴や身体を優しく動かすことで、血行を促進させ、自然治癒の方向へ舵を切るわけです。